荷造りは引っ越しで最も苦労する作業ですよね。
引っ越し業者のなかには、荷造りの手伝いまでやってくれるところもありますが、それにはもちろん追加料金が発生します。
それに、荷造りの際はその物の使用頻度を考えて優先順位を考えていかなければなりませんが、いくら引っ越しのプロでも他人の持ち物の使用頻度まではわかりませんよね。
つまり、結局はある程度は自分で荷造りすることになるのですね。
ただ、厄介そうに思える荷造り作業も、ちょっとしたコツで負担を減らすことは可能ですよ。
今まで何度も引っ越しを経験した私が、その経験から効率的な荷造りの方法をお伝えしますね。
引っ越し業者から無料でもらえるダンボール
荷造りにはダンボールが必要ですが、引っ越し業者の多くは依頼者に対してダンボールを無料でサービスしてくれますよ。
無料でもらえるダンボールの数は、業者によっても依頼する引っ越しプランによっても違いますが、単身者の引っ越しなら10個程度が目安でしょう。
具体的な数は、引っ越しの見積もりの段階で大小のサイズとともに確認できますが、なるべくなら必要だと思う数より多めに頼んでおいた方が無難ですよ。
実際に荷造りを始めると、当初の予想に反して荷物の量が多くなることはよくありますね。
また、大きいサイズと小さいサイズで迷ったときは、大きいサイズを頼んでおきましょうね。
大は小を兼ねますが、小さいダンボールにはそれより大きなものを入れられないので、役に立たなくなる可能性があるからです。
多めに頼んで余ってしまった場合は、引っ越し業者に返す必要はありませんよ。
いつかまた引っ越しするときに使えますし、サービスとはいえダンボールのコストはそもそもの基本料金に含まれているものだからです。
どうしてもいらないというなら、引っ越し当日に引き取ってもらえばOKですよ。
一つ注意すべきなのは、多くの業者で単身パックではダンボールの無料サービスがない点ですね。
「ダンボールならスーパーでもらってくればいい」と思うかもしれませんが、スーパーでもらえるダンボールには引っ越しの荷造りに適したサイズがほとんどありませんよ。
ダンボールがもらえるツテがない場合は、ホームセンターなどで1枚200円くらいのものを買うしかないですから、荷物が少なくなるようになるべく不用品は処分しておきましょうね。
本などの重い物は小さいダンボールに
引っ越し用のダンボールには、大小2種類のサイズがあることがふつうですが、箱詰めの際には一つ注意がありますよ。
それは、大きいダンボールには軽い物を、小さいダンボールには重い物を詰めていくことです。
引っ越し業者からもらえるダンボールには、ちゃんとそのことが記載されていますよ。この詰め方の理由はおわかりのことと思いますが、大きいダンボールに重い物を詰めていくと、持ち上げることができないほど重くなってしまうからですね。
ただし、小さいダンボールなら、いくらでも物を詰めてよいわけでもありませんよ。
特に、本の詰め方には注意が必要ですね。1冊の本を手に取っても重いと感じることはないかもしれませんが、何冊もまとめるとかなりの重量となってしまいますよ。
紙の材質や装丁によっても異なりますが、1立方メートルのダンボールに本を目一杯詰め込むと500kgもの重量になると言われています。
ですから、たとえ小さいダンボールでもギリギリ一杯まで詰め込んでしまうと、重くて運ぶのが大変ですね。
引っ越し業者はプロなので、多少の重さなら運んでくれますが、新居で荷解きをするときに苦労するのは自分です。
また、本のような緊急の必要性がないものは、引っ越し準備の際に早めに荷造りして部屋の隅にでも置いておくということが多いですが、重すぎるとちょっと動かしたいというときに大変ですよ。
というわけで、本はダンボールの容量に対して半分ぐらいの高さで収めるようにしましょうね。
多くてもダンボールの高さの7割以下に留めておくべきです。
このように詰めると隙間ができるので、そのままでは運搬の際に中身がガタついて、本が傷ついたりダンボールの底が抜けたりすることもあります。
隙間はタオルなどを詰めて塞いでおきましょうね。
なお、ガムテープで留める際は、ダンボールの周囲に沿ってH型に留めると手が滑りやすくなりますよ。強度を高める場合は持ち手と重ならないように十字型に留めてくださいね。
食器類の詰め込み方
食器などの割れ物も重量があるので、小さいダンボールに詰めます。運搬時にはかなりの揺れが予想されるので、割れないように念入りに梱包しなければなりませんよ。
いわゆるプチプチと呼ばれるエアキャップをたくさん用意して、一つずつ丁寧にくるみましょうね。
また、割れ物をダンボールいっぱいに詰め込むと、ダンボールを積み上げたときに上からの力で割れてしまいますよ。
縦に積み上げても割れ物に直接力が加わらないように、中に入れるものはダンボールの半分程度の高さに留め、エアキャップなどを隙間なく入れておくようにしましょうね。