引っ越しの荷造りの中には、どうやって梱包してよいか戸惑ってしまうものもありますよね。その代表的なものが鏡です。
手鏡程度ならなんとかなりますが、姿見や三面鏡のような大きな鏡を、破損のないようにどうやって梱包すればよいのかは、荷造りの経験が少ない人にはわからないでしょう。
そこで、引っ越しでの荷造り経験が豊富な私が、過去の引っ越し経験から得た鏡の取り扱い方を紹介したいと思います。
手鏡のような小さめの鏡の梱包
手鏡程度の大きさなら適当に梱包しても大丈夫と思われるかもしれませんが、たとえコンパクトのような小さなものでも、衝撃に弱い鏡はちょっとした力が加わるだけですぐにひびが入ってしまいますよ。
ですから、梱包のコツとしては、トラックで運搬する際の揺れや衝撃に耐えられるようにしっかり梱包するということが第一ですね。
手鏡や卓上用のスタンドミラー程度の大きさなら、新聞紙でまず全体を覆い、その上からエアキャップで包み込みます。
それを他の荷物と同様、ダンボールに詰めていくわけですが、ダンボールの中に隙間が多いと運搬中の揺れで割れる危険性も考えられます。
鏡だけで隙間なくダンボールが埋められない場合は、隙間に衣類やタオルなどを詰め込むとよいでしょう。
また、ダンボールに入れる大半が衣類で、鏡はその隙間に入れているだけというような場合でも、箱には大きく「割れ物注意」と書いておきましょうね。
鏡だけでダンボールが埋められるほど数がある場合は、まずダンボールの中にエアキャップを敷き詰めて、先の方法で梱包した鏡を詰めていきます。
隙間にはタオルや新聞紙などを詰めていき、そのうえで全体をエアキャップで覆うようにふたをします。
もちろんダンボールの外側には「割れ物注意」とはっきり書いてくださいね。
姿見や全身鏡のような大きな鏡の梱包
姿見や全身鏡のような大きな鏡となると、ダンボールに梱包することができませんよね。
自分で梱包する自信がない場合は、引っ越し業者に相談するのも一つの方法ですよ。多くの引っ越し業者は、引っ越し当日に梱包してくれるので、そのまま置いておいても大丈夫です。
ただ、引っ越し業者やプランによっては、すべての梱包は自分でしなければならないこともあります。
その場合は、まず十分な量のエアキャップを用意します。それで姿見全体をぐるぐるに巻いていくのです。
それから、ダンボールを縦に切り開き広げ、そこにエアキャップで全体を包んだ姿見を置き、ダンボールの切れ目の部分をガムテープなどで留めていきます。
ガムテープの留め方は、縦横に十字型になるようにします。ダンボールから鏡が抜け落ちないことを確認してくださいね。
梱包できたら前面に大きく「注意!ガラス面」などとマジックで書くとよいでしょう。
注意すべきなのは、姿見の角の保護を厳重にすることですね。大きな鏡を運ぶときに、いちばん壁などにぶつかる可能性があるのが角の四隅です。
ガラス面が直接ぶつからなくても、角に大きな力が加わると鏡がひび割れることがありますよ。
こうやって厳重に梱包しておけば、姿見のような大きな鏡でも破損することなく運搬できます。
引っ越し業者のなかには、厚手の布などの緩衝材を被せてさらに保護してくれるところもあるので、前もって荷物のなかに大きな鏡があることを伝えておくとよいでしょう。
鏡台や三面鏡の梱包
鏡台の一般的な形は、鏡が机の上にセットされた状態ですが、鏡台のなかには、机の天板を上に開くと天板の裏側にセットされた鏡が露出するという形のものもありますよね。
こういうタイプの鏡台は、天板部分だけドライバーで取り外せるようになっていることが多いので、梱包の際には鏡部分だけ取り外して、上で記した方法で梱包するとよいでしょう。
ただし、中には照明器具がセットになっていて、コードでつながって取り外せないというタイプもありますよね。
取り外せそうにない場合は、無理に何とかするのではなく、素直に引っ越し業者に相談してくださいね。
三面鏡の場合は、折りたたむと鏡面と鏡面が合わさるようになっているので、その合わせ目の部分にエアキャップを挟み、その上からダンボール紙を巻き付けて、さらにエアキャップでぐるぐる巻きにします。
どのようなタイプの鏡台でも、ガラス面には「割れ物注意」と大きく書いておきます。
難しい時は無理して梱包しない
姿見や鏡台などは自分で梱包するのが難しいものの代表ですが、ほかにも梱包しにくいものはいくつかありますよ。
シャンデリアのような大きな照明器具もそうですし、五月人形のケースのようなガラスケースも、鏡同様に壊れやすいので梱包には気を遣いますね。
ダンボールとエアキャップを使えば、破損の心配がない程度に自分で梱包することは可能ですが、難しそうなときは素直に引っ越し業者に相談してくださいね。
引っ越し当日に荷物の搬出前にその場で梱包してくれるところは多いです。
ただし、別料金が発生することもあるので、業者選びのときは、どこまで料金に含まれるかを確認して決めるようにしましょう。